外壁塗装の値段と塗料の関係|グレードでここまで違う?

外壁塗装の値段と塗料の関係

外壁塗装の見積もりを見て「思ったより高いな…」「この塗料ってそんなに違うの?」と思ったことはありませんか?
じつは、外壁塗装の費用は塗料の「グレード(等級)」によって大きく変わるんです。

耐用年数が長くなるにつれて価格も上がる塗料の世界。
でも「高いものを選べば安心」というわけでもなく、家の条件や予算に合った選び方がとても大事なんですよ。

この記事では、外壁塗装の値段がどんな仕組みで決まっているのか、そして塗料の種類ごとにどれくらい差があるのかを、プロ目線でわかりやすく解説していきます。
塗料選びに悩んでいる方、相見積もりで迷っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事でわかること
  • 外壁塗装の価格構成と塗料の占める割合
  • 主な塗料グレードごとの特徴と耐用年数
  • 塗料別の1㎡あたりの単価と総額シミュレーション
  • 「高い塗料」と「コスパの良い塗料」の見極め方
  • 業者選びで気をつけたい塗料提案の落とし穴
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目次

外壁塗装の費用はどう決まる?価格構成をまず理解しよう

費用はどう決まる?の要約
  • 費用は足場・塗料・人件費などで構成
  • 塗料のグレードで価格差が大きく変動
  • 坪数ではなく塗装面積で費用が決まる

外壁塗装の見積もりを見たとき、まず気になるのが「なぜこの金額になるのか?」という点ではないでしょうか。
じつは外壁塗装の費用はいくつかの要素が合わさって構成されており、その中でも塗料のグレードが大きなウェイトを占めるんです。

この章では、塗料に関係する前に、まず全体の価格構成を理解しておきましょう。

外壁塗装の費用は大きく5つに分かれる

一般的な戸建て住宅の外壁塗装では、見積もり金額は以下の5つで構成されます。

費用項目内容割合の目安
足場設置費作業のための仮設足場設置約15〜20%
高圧洗浄・下地処理費汚れ除去やヒビ補修など約5〜10%
塗料代使用する塗料の種類・量約20〜30%
塗装工事費(人件費)職人の作業工賃約30〜40%
その他(諸経費・付帯部)養生・交通費・付帯塗装など約10〜15%

この中で、塗料代と塗装工事費(人件費)を合わせると全体の半分以上を占めるため、
塗料のグレードを変えるとトータルの価格にも大きく影響するのです。

塗料のグレードによる価格差はなぜ生まれる?

塗料には「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」「無機」など複数の種類があり、
それぞれの耐用年数・性能・価格が異なります。

たとえば…

  • アクリル塗料(耐用年数5〜7年):安価だが短命
  • シリコン塗料(耐用年数10〜13年):コスパ重視の主流
  • フッ素・無機塗料(耐用年数15〜20年):高耐久だが高額

高グレードな塗料は、耐候性・防汚性・光沢保持力などが優れている一方で、材料費が2〜3倍になることもあります。

加えて、塗料によっては施工に専門知識や経験が必要となるため、
人件費や施工時間も増える傾向があり、総額で10万〜30万円以上の差になることも珍しくありません

「坪数」ではなく「塗装面積」で金額が変わる

よく「30坪の家ならいくらくらい?」と聞かれるのですが、
実際の塗装費用は延床面積ではなく“塗る面積”で計算されるのがポイントです。

外壁の形状や窓・ドアの数によっても塗装面積は変わるため、同じ坪数でも費用が異なるのは当然なのです。

塗装費用の仕組みがわかると、「なぜこんなに違うの?」という疑問もクリアになってきたのではないでしょうか。
次は、それぞれの塗料の種類やグレードの特徴と違いについて、詳しく見ていきましょう。

塗料の種類とグレード一覧|耐用年数・単価・特徴まとめ

成瀬 匠

塗料は耐久性や価格で大きく異なり、目的や住まい方に応じた選択が重要。高耐久塗料ほど長期的にお得な場合も。

外壁塗装で使用される塗料は、価格も性能もピンキリです。
安価なものから超高耐久のものまであり、「どれを選べばいいの?」と迷うのは当然ですよね。

この章では、外壁塗装で使われる主要な塗料の種類をグレード別に整理し、
それぞれの特徴や耐用年数、㎡単価の目安をわかりやすく解説していきます。

グレード別の塗料一覧表(耐用年数・㎡単価)

塗料の種類耐用年数㎡単価の目安特徴向いている人
アクリル5〜7年1,000〜1,500円安価・発色が良いが耐久性は低めとにかく安く済ませたい人
ウレタン7〜10年1,500〜2,000円柔軟性があり密着力高め木部や鉄部にも対応可
シリコン10〜13年1,800〜2,500円コスパ抜群・現在の主流バランス重視の一般家庭
ラジカル12〜15年2,000〜2,800円劣化因子を抑える新技術シリコンよりやや上位
フッ素15〜18年3,000〜4,000円高耐久・防汚性に優れる長く塗り替えたくない人
無機18〜20年3,500〜5,000円超高耐候・高価メンテナンス回数を減らしたい人

※上記単価は材料費+施工費込みの目安です。業者・地域により変動します。

「高い塗料」ほどいいとは限らない?

「どうせなら長持ちする塗料がいい」と思いがちですが、高耐久=必ずしも“コスパがいい”とは限りません

たとえば…

  • 家の構造が次の建て替え時期に近い
  • 日当たりや立地が良く、劣化が少ない
  • 将来的に売却を考えている

といったケースでは、高額な塗料の恩恵を受けきれない可能性もあるんです。

逆に「将来にわたって長く住み続ける予定」「足場を2回組むのは避けたい」という方は、
フッ素や無機といった高耐久塗料のほうが“生涯コスト”は安く済むこともあります。

塗料の性能は“メーカー”や“グレードの詳細”でも変わる

たとえば「シリコン塗料」と一言でいっても、

  • 日本ペイントの「パーフェクトトップ」
  • エスケー化研の「クリーンマイルドシリコン」
  • 関西ペイントの「アレスダイナミックTOP」
    など、同じグレードでも性能や価格に差があるのが実情です。

また、メーカーによっては独自技術(ラジカル制御や低汚染機能など)を加えていることもあり、
「グレード名だけで判断する」のは危険です。

ここまでで、塗料ごとの価格と性能差がイメージできてきたかと思います。
次は、それらを踏まえて「実際にどれくらい費用差が出るのか?」を30坪の戸建てでシミュレーションしてみましょう。

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塗料別の費用シミュレーション【30坪の戸建てで比較】

ここでは、延床30坪(約100㎡)の一般的な2階建て住宅を想定して、
塗料の種類ごとにどれくらいの総額差が生じるのかをシミュレーションしてみます。

「このグレードにすると、いくら変わるの?」という疑問に対して、具体的な目安を持てるようにしましょう。

前提条件(モデルケース)

  • 外壁面積:約120㎡
  • 塗装3回塗り(下塗り+中塗り+上塗り)
  • 足場・高圧洗浄・下地処理・付帯部込み
  • 標準的な戸建て(サイディング外壁)

塗料別の総費用イメージ(材料+工賃込み)

塗料の種類総額の目安耐用年数備考
アクリル約55〜65万円5〜7年安いが短命。近年はあまり選ばれない
ウレタン約60〜75万円7〜10年コスト重視+部分補修に使われることも
シリコン約70〜85万円10〜13年現在の主流。コスパ◎
ラジカル約75〜90万円12〜15年シリコンより少し上級。耐久性に優れる
フッ素約90〜110万円15〜18年高耐久・高価格帯
無機約100〜130万円18〜20年最上級グレード。光沢や耐汚性も高い

※あくまで目安であり、建物の形状・劣化状態・地域・業者により前後します。

年単位での「コスパ比較」をしてみると?

たとえば10年ごとにアクリル塗料で塗り替える場合と、20年耐久の無機塗料で1回塗る場合では、以下のように比較できます。

  • アクリル塗料(55万円 × 2回)=110万円/20年
  • 無機塗料(1回で100〜130万円)=1回で完了/20年

こうして見ると、長期的には高耐久塗料のほうが「生涯コスト」が安くなる可能性もあることがわかります。
ただし、初期費用が高額になるため、ライフプランや資金状況とのバランスを見て選ぶことが重要です。

次は、ここまでの比較を踏まえて
「塗料の価格だけで選ぶと後悔する?」という失敗しないためのポイントを解説していきます。

高ければいいわけじゃない?塗料選びで失敗しないためのポイント

塗料選びで失敗しないためのポイント要約
  • 立地や環境に合う塗料を選ぶ
  • 住まい方に応じて耐久年数を考える
  • 保証内容を事前に確認する
  • 実績ある業者の提案を比較する

「せっかく外壁塗装をするなら、できるだけ長持ちする塗料を選びたい」
これは多くの方が思うことですが、“高い塗料=正解”とは限らないのが実情です。

この章では、価格だけにとらわれず、本当に満足できる塗料選びのポイントをプロ目線で解説していきます。

1. 家の立地や環境条件によって適した塗料は違う

例えば以下のような条件によって、最適な塗料の選択は変わってきます。

  • 海沿い・潮風が強い地域:塩害に強い塗料が必要
  • 日差しが強い地域:紫外線に強い高耐候性の塗料がおすすめ
  • 都市部や幹線道路沿い:排気ガスや汚れに強い低汚染性塗料が向く

どれだけ高価な塗料でも、その環境に適していなければ意味がありません。

2. 今後のライフプランとのバランスを考える

以下のような将来設計によっても、適切な塗料の選び方は変わります。

  • 「あと5年以内に建て替え・引っ越し予定」→安価なグレードで十分
  • 「老後まで住む予定」→高耐久・高品質の塗料が結果的にお得

つまり、“今後の暮らし方”によって、耐用年数をどう設定するかが鍵になります。

3. 高耐久塗料にも「保証対象外」の落とし穴がある

高グレード塗料の多くは長期保証がついていますが、以下のような条件付きの場合もあるため注意が必要です。

  • メーカーが定める施工基準を守らなければ保証対象外
  • 付帯部(雨樋・破風など)は対象外
  • 定期点検を受けないと保証が無効になる場合も

業者の説明があいまいな場合は、必ず保証書の条件や範囲を確認しましょう。

4. 実績豊富な業者に相談し、提案内容の妥当性を見極める

同じ塗料を使っても、施工の腕や知識が不足していれば性能は十分に発揮されません。
また、「この塗料しか扱えない」と言われて他の選択肢を知らされないケースも。

  • 施工実績の豊富さ
  • 複数メーカーへの対応力
  • わかりやすい比較提案ができるか

こうしたポイントも塗料選びの重要な判断材料になります。

塗料選びでの後悔は、「知らなかった」「聞かなかった」ことが原因になりがちです。
次は、見積もり時に“高い塗料”を勧められたときにチェックすべきことを紹介していきます。

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見積もりで「高い塗料」を勧められたら?確認すべき3つのこと

「高い塗料」を勧められたら?要約
  • 商品名・グレードが明記されているか
  • 保証の有無・内容を確認する
  • 同条件で相見積もりを取って比較する

業者から「この塗料はすごく長持ちしますよ」「無機塗料がおすすめです」といった形で、
高額な塗料を勧められた経験がある方も多いのではないでしょうか?

もちろん、すべてが悪質なわけではありませんが、
なかには利益を重視して「とりあえず高グレードを提案する」業者も存在します。

ここでは、高額な塗料を提示されたときに確認すべき3つのポイントをご紹介します。

1. 塗料の商品名とグレードを明記しているか?

まず見積書に書かれている内容が、

  • 「高耐久シリコン塗料」
  • 「高品質無機塗料使用」

などといった曖昧な記載になっていないかをチェックしましょう。

信頼できる業者であれば、以下のように明確に記載されているはずです。

  • 使用メーカー(例:エスケー化研、日本ペイントなど)
  • 商品名(例:クリーンマイルドシリコン、パーフェクトトップなど)
  • 塗料のグレード(シリコン/ラジカル/フッ素 など)

商品名がわかれば、自分で調べて口コミや性能を比較することもできます。

2. メーカー保証や塗膜保証の有無を確認する

高額な塗料を選ぶなら、その分、保証も手厚くあるべきです。

確認すべき保証のポイントは以下の通り:

  • メーカーからの「塗料保証」があるか(塗膜に不具合が起きた場合の対応)
  • 施工業者からの「工事保証」があるか(塗りムラ・剥がれなど)
  • 保証期間とその条件(定期点検・申請義務など)

中には「10年保証付き」と言いつつ、実際には5年で終了するケースもあるので注意が必要です。

3. 他社と同じ条件で相見積もりを取ってみる

最後に大切なのは、「その価格が妥当なのか?」を判断するために、
同条件での相見積もりを必ず取ることです。

特に、同じ塗料名での他社見積もりがあれば、

  • 適正価格か?
  • 工事内容に差があるか?
  • 保証内容はどうか?

といったことが浮き彫りになります。

「高いけど内容が丁寧で保証も手厚い」とわかれば納得できますし、
逆に「相場よりだいぶ高い」とわかれば、断る理由も持てますよね。

ここまでで「塗料の提案を鵜呑みにしないことの大切さ」をご理解いただけたかと思います。
次は、よくある質問とプロの視点からのアドバイスをまとめていきます。

よくある質問Q&A|塗料グレードと値段に関するギモンを解消

成瀬 匠

塗料は性能・価格・環境により最適解が異なります。ラジカルや無機は高耐久だが万能ではなく、施工品質や業者選びも重要。シリコンはコスパ重視に◎。信頼できるメーカー・業者選定が成功の鍵です。

ここでは、読者の方からよくいただく「塗料のグレードや費用」に関する疑問をQ&A形式でまとめました。
見積もりを取る前の不安解消にお役立てください。

Q1. シリコンとラジカル塗料、どっちがいいの?

A:どちらも人気ですが、耐久性を重視するならラジカル塗料のほうがやや優れています。
価格もシリコンよりやや高めですが、近年は“次世代スタンダード”として多くの現場で選ばれています。
ただし、メーカーや商品によって差があるので、実際の商品名で比較するのがベストです。

Q2. 無機塗料って本当に20年も持つの?

A:理論上は20年耐久とされていますが、環境や施工品質次第です。
「20年=絶対持つ」ではなく、「きちんと施工すれば20年近くもつ可能性がある」と考えるのが現実的です。
また、無機塗料はツヤ感が強いため、マットな仕上がりを求める方には向かない場合もあります。

Q3. 安く済ませたいけど品質も妥協したくない。どうすれば?

A:コスパを求めるなら、シリコンかラジカルが最有力候補です。
さらに費用を抑えたい場合は、「職人直営の塗装店」など中間マージンがない業者を選ぶのがポイント。
安くても質が落ちない業者選びができれば、かなり満足度の高い塗装になるはずです。

Q4. 塗料メーカーってどこがいいの?おすすめある?

A:日本ペイント・エスケー化研・関西ペイントが3大定番です。
それぞれに人気の塗料があり、

  • パーフェクトトップ(日本ペイント)
  • クリーンマイルドシリーズ(エスケー化研)
  • アレスダイナミックTOP(関西ペイント)
    などは特に定評があります。実績と評判のバランスで選ぶと安心です。

次はいよいよ最後のまとめとして、
「塗料の値段と性能のバランスをどう判断すべきか?」を整理し、アクションに結びつけていきます。

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まとめ|価格とグレードのバランスを見て納得の塗装を

ここまで、外壁塗装における「値段と塗料グレードの関係」について詳しく解説してきました。
結論としてお伝えしたいのは、「高い塗料=正解」でも「安ければ損」でもないということです。

塗料はただの材料ではなく、家の外観と寿命を左右する大切な要素。
そのためには、価格だけでなく以下の視点を持って選ぶことが大切です。

後悔しない塗料選びのチェックリスト

  • 今後何年住む予定か?耐用年数と照らし合わせる
  • 家の立地環境(日当たり・風・雨の影響)はどうか?
  • 使用する塗料のメーカー名・商品名は明示されているか?
  • 保証内容(年数・範囲・条件)まで説明を受けたか?
  • 相見積もりを取って、他社と比較検討したか?

このように総合的に見たうえで「納得できる選択肢」を選ぶことが、満足度の高い塗装につながります。

迷ったらまずは比較見積もりから始めよう

どんなに下調べをしても、実際の見積もりを見なければ価格感や施工内容はつかみにくいものです。
だからこそ、最初の一歩として「複数の塗装業者から無料で見積もりを取って比較する」ことが非常に重要なんです。

比較することで初めて、

  • 業者ごとの提案力
  • 金額の妥当性
  • 塗料選びの根拠
    などが“見える化”されます。

あなたの大切な住まいを、適正価格でしっかり守るために。
焦らず、納得のいく選択をしてくださいね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
気になることがあれば、お気軽に専門スタッフへご相談ください。

1社だけで決める前に
他も見て くらべる選択を。

外壁塗装は高額で後悔しやすいからこそ、 複数の職人の提案を比較する ことが大切です。

くらべる職人 なら、 一度の現地調査で、複数の地元職人から直接見積もり が届くから、
面倒なく、 価格・内容・人柄 までしっかり比べられます。

仲介業者を挟まず、 無駄な中間コストを省いた納得の選択 が可能です。

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