「外壁塗装って、だいたい〇〇万円くらいかな?」と相場を目安に考えていたのに、いざ見積もりを取ったら思っていたよりもずっと高かった…。
そんな経験をした方、意外と多いんです。
もちろん、外壁塗装には一定の相場はあります。ですが、住宅の状況や選ぶ塗料、施工条件によっては想定よりも高額になるケースもあるんですね。
この記事では、相場を超えて費用が高くなりやすい5つの典型的なパターンをプロの視点で解説します。
「予算オーバーで後悔したくない」「高くなる原因を事前に把握しておきたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
- 外壁塗装の基本的な相場と内訳
- 見積もりが高額になる代表的な5つの要因
- 高額になりやすい家の特徴と施工条件
- 適正価格かどうかを判断するためのポイント
- 高すぎる場合の対処法と費用を抑えるコツ
外壁塗装の相場はいくら?基本の目安と費用内訳
- 外壁塗装の相場は60万〜130万円
- 坪数・塗料の種類で費用が大きく変動
- 足場代は費用全体の2〜3割を占める
- 高耐久塗料ほど単価は高いが長期的にお得
まずは、「外壁塗装の相場ってそもそもいくらなのか?」という基本から確認しておきましょう。
外壁塗装の費用は家の広さや塗料の種類、工事の条件によってかなり変わりますが、一般的な相場感はつかんでおくと安心です。
坪数・面積別の塗装費用の相場
以下は、一般的な戸建住宅を前提とした目安価格です。
建物の大きさ | 外壁面積の目安 | 塗装費用の相場(足場込み) |
---|---|---|
20坪(延床66㎡) | 約150㎡ | 約60万〜80万円 |
30坪(延床99㎡) | 約180㎡ | 約80万〜110万円 |
40坪(延床132㎡) | 約220㎡ | 約100万〜130万円 |
※使用する塗料がシリコン〜フッ素程度で標準的な劣化状態を想定した金額です。
外壁塗装に含まれる主な工程と内訳
見積もりでは「一式」などと書かれてしまいがちですが、外壁塗装には以下のような工程が含まれています。
- 足場設置費:15万〜25万円前後
- 高圧洗浄費:1㎡あたり150〜300円
- 養生費:窓や地面などを保護する工程(5万〜10万円前後)
- 下塗り・中塗り・上塗りの塗装費:メインの塗装工程(1㎡あたり1,800〜3,500円程度)
- 付帯部塗装費:雨樋・軒天など(追加で5万〜20万円)
- 廃材処理費・管理費等:数万円
特に注意すべきなのは「足場代(→用語解説)」。これは高所作業の安全性確保のため必要不可欠な費用であり、全体の2割〜3割近くを占めることもあります。
使用塗料による価格差の目安
塗料の種類によっても大きく価格が異なります。
塗料の種類 | 耐用年数 | 1㎡あたりの塗装単価(目安) |
---|---|---|
アクリル | 5〜7年 | 1,000〜1,500円 |
ウレタン | 7〜10年 | 1,500〜2,000円 |
シリコン | 10〜13年 | 1,800〜2,500円 |
フッ素 | 15〜20年 | 3,000〜4,000円 |
無機塗料 | 20年以上 | 3,500〜5,000円 |
価格だけで見ると高機能な塗料ほどコストがかかりますが、その分、次回塗装までの周期が長くなるため、長期的にはお得になるケースもあります。塗料のグレードについては「外壁塗装の値段と塗料の関係|グレードでここまで違う?」でも解説しています。
このように、外壁塗装の相場は一律ではなく、家の状況・使う塗料・施工内容によって変動します。
次章では、その相場を超えて「高額になってしまう5つの要因」について具体的に掘り下げていきます。

建物の寿命と今後の予定によって使う塗料を決めるのが間違いないので職人としっかり打ち合わせしたい項目です。
なぜ想定より高くなるの?5つの要因を解説
- 劣化が激しく補修が多い
- 高耐久な塗料を選んだ
- 足場や立地条件が特殊
- 付帯部もまとめて塗装
- 中間マージン・悪徳業者
外壁塗装の見積もりを取ったときに、「あれ?ネットで見た相場より高くない?」と感じたことはありませんか?
その理由は、相場を上回る“高くなる要因”があなたの家に含まれている可能性があるからなんです。
ここでは、実際に費用が高額になる代表的な5つのパターンをご紹介します。
① 外壁や屋根の劣化が激しく補修が多い
築年数が経っている住宅や、塗装が長期間行われていない家では、劣化の進行度が激しくなっているケースがあります。
そうなると、単純な「塗るだけ」では済まず、以下のような補修が必要になります。
- 外壁のクラック(ひび割れ)補修
- サイディングの浮き・反りの修正
- 下地処理の追加施工
- 雨漏り対策・コーキングの打ち直し(打ち替え→用語解説)
補修内容が増えれば、その分だけ人件費と材料費が追加で発生します。
築15年以上の住宅では、この補修費用が10万円〜30万円以上加算されることも珍しくありません。
② 高機能・高耐久な塗料を選んだ
塗料には「安価だけど持たないもの」から「高額だが超耐久なもの」まで、グレードが幅広く存在します。
たとえば…
- シリコン塗料 → コストと耐久のバランスが良い
- フッ素塗料 → 高価だが15年以上持つ
- 無機塗料 → 最も高耐久だが費用も高額
同じ面積でも、塗料のグレードによっては費用が20万円〜50万円以上変わることもあります。
「どうせやるなら長持ちする塗料で」と思って選ぶのは自然な流れですが、その分見積もりは高くなります。


③ 足場や施工条件が特殊(3階建て・傾斜地・狭小地など)
塗装工事には「足場の設置」が必須ですが、この足場代が条件によって大きく変わってきます。
- 3階建て以上 → 高所対応の特別な足場が必要
- 隣家との距離が近い → コンパクト足場・手作業の追加
- 傾斜地・高低差がある → 設置作業が難しく工賃が増える
標準的な足場代は15万〜25万円ですが、こうした条件が加わると、プラス5万〜15万円程度かかることがあります。
④ 外壁以外の付帯部もまとめて塗装するケース
外壁塗装のタイミングで、以下のような「付帯部」も一緒に塗ることがあります。
これらは建物の保護にも関わるため、同時施工するメリットは大きいですが、追加で10万〜30万円程度費用が上がることになります。
⑤ 悪徳業者や中間マージンの多い契約形態だった
実は見積もりが高くなる最大の原因のひとつが「業者選び」です。
以下のようなケースでは、実際の施工価格よりも大きく上乗せされていることがあります。
- 大手ハウスメーカー経由 → 中間マージン発生(30%増など)
- 訪問販売型 → 相場を超える価格提示&契約を急がせる
- 下請け丸投げ型 → 手数料を抜かれて工事の質も低下
同じ塗装内容でも、依頼ルートが違うだけで数十万円の差が出ることもあるんです。
外壁塗装は一件ごとに条件が異なります。
「相場より高い=ボッタクリ」とは限らず、正当な理由で高額になっていることも多いのが現実です。
次の章では、こうした費用増の要因が重なりやすい「高額になりやすい家の特徴」について詳しく解説します。



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▶ 今すぐ見積もりチェック高額になる家の特徴とは?相場を超えるリスクが高い条件
見積もり金額が相場よりも高くなりやすい家には、いくつかの共通点があります。
事前に「自分の家は当てはまるかも…」と把握しておくことで、予算のズレを減らすことができますよ。
ここでは、外壁塗装で費用が高くなりやすい住宅の特徴を具体的にご紹介します。
木造モルタルやALC外壁の住宅
現在の主流はサイディングボード(窯業系)ですが、築年数の古い住宅ではモルタル壁やALCパネルが使われているケースもあります。
これらの外壁材は、
- ひび割れや浮きが出やすい(=補修が必要)
- 下塗り材や工程が増える場合がある
- 吸水性が高く、塗料の消費量が増える
といった理由から、追加工程・追加材料費がかかりやすい特徴があります。
築30年以上の住宅では要注意です。
築年数が30年以上で一度も塗装していない
外壁塗装は10年〜15年ごとのメンテナンスが推奨されています。
もし30年近く屋根や外壁が無塗装だった場合、劣化が相当進行している可能性があります。
- チョーキング(→用語解説)や塗膜の剥がれ
- コーキング(シーリング)のひび割れ
- 下地の腐食や雨漏りリスク
こうしたダメージを放置していると、本来の塗装工事に加えて“補修工事”の予算が必要になるため、費用は大きく膨らみます。
傷んだ屋根も同時に塗装・修繕が必要な家
「外壁と同時に屋根も塗装してしまおう」と考える方は多いですし、実際にセット施工の方がトータルでお得になる場合もあります。
しかし、屋根の状態が悪い場合は…
- 高所作業による足場・安全対策の強化
- 雨漏り修理や野地板交換などの追加費用
- 屋根材の種類に応じた専用塗料の必要性
などにより、20万〜50万円程度プラスになることもあります。
塗装現場が狭小地・変形地・隣家との距離が近い
都市部の住宅に多いのが、足場を組みにくい立地条件です。
- 建物の周囲にスペースがない
- 塀や植栽が邪魔して足場設置が困難
- 隣家との距離が近く、手作業が増える
このようなケースでは、特殊な足場や搬入費用、時間外作業による人件費の上乗せが発生することがあります。
デザイン性の高い外壁(ツートン・柄・模様付きなど)
最近人気の「ツートンカラー」や「レンガ調の意匠付きサイディング」などは、見た目がとてもオシャレですが、施工に手間がかかる=費用が高くなりやすい傾向があります。
- 色分け部分の養生が細かい
- 模様を活かすクリア塗装の価格が高い
- 施工ミスが許されず熟練職人の手配が必要
これにより、通常よりも5万〜15万円ほど費用が増えるケースもあります。
「うちの家、思い当たることが多いな…」という方は、早めに専門家の診断を受けるのが安心です。
その見積もりは妥当?高すぎるかどうかを判断する方法



見積もりが妥当かを判断するには、相見積もり・明細の内訳・塗料や施工内容を比較し、第三者の診断も活用を。
見積書を見て「ちょっと高いかも…」と感じたとき、
それが“正当な金額”なのか“ぼったくり”なのか、判断に迷いますよね。
ここでは、外壁塗装の見積もりが妥当かどうかを見極めるためのポイントをお伝えします。
少し知識を持っておくだけで、無駄な出費を防げたり、交渉の材料にもなりますよ。
相見積もりを取るのが鉄則!比較することで適正価格が見える
まず大前提として、「1社だけの見積もりで即決しないこと」が非常に重要です。
複数社から見積もりを取ることで…
- 各社の価格差や提案内容の違いが見える
- 相場より高いか安いかが判断しやすい
- 価格交渉の材料になる
- 「誠実な対応」をする業者かどうかも比較できる
特に、塗料の種類や施工面積が揃った条件で比較するのがコツです。
不明点があれば「これは何の費用ですか?」と遠慮せず聞いてみましょう。
明細書の「一式」表記は要注意!
見積書の内訳に「一式」という言葉が多用されている場合、注意が必要です。
なぜなら…
- どんな作業が含まれているのか不透明
- 金額が適正かどうか判断しづらい
- 不要な費用が上乗せされている可能性がある
たとえば「付帯部塗装 一式 200,000円」とだけ書かれていると、
それが雨樋・破風・軒天すべてなのか、一部だけなのか、判断できませんよね。
内訳が細かく記載されている見積書のほうが、透明性が高く、信頼できる業者の可能性が高いです。
塗料の種類・面積・施工内容のバランスを確認する
以下の3つは、見積もり金額に最も影響するポイントです。
- 塗料の種類(グレード)
→ シリコン?フッ素?無機?どれを使うかで金額が大きく変わる - 塗装面積
→ 外壁の「延床面積」ではなく「塗る面積」が基準 - 施工内容の有無
→ 下地処理、補修、付帯部塗装、コーキングの打ち替えなどが入っているか?
これらを踏まえたうえで、「相場より高いかどうか」を判断すると、より正確です。
第三者の無料診断サービスを活用するのも手
自分だけで見積もりの良し悪しを判断するのは、やっぱり難しいもの。
そんなときは、外壁塗装の専門家による無料のセカンドオピニオンを活用するのもおすすめです。
最近では、複数業者の見積もり比較やアドバイスをしてくれる中立的なサービスも増えており、
- 明細の不明点を解説してもらえる
- 適正価格かどうかを判断してくれる
- 信頼できる業者を紹介してくれる
といったメリットがあります。
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▶ 今すぐ見積もりチェック高くなりすぎたときの対処法と費用を抑えるポイント
- 塗料・付帯部・デザインの仕様を見直す
- 火災保険や補助金制度を活用する
- 職人直営店に直接依頼して中間コストを削減
「見積もりが予算オーバーだった…」そんなとき、
すぐに諦める必要はありません。
実は、工事内容や業者との相談次第で費用を調整できることも多いんです。
ここでは、外壁塗装の費用が高すぎると感じたときに、
どんな工夫でコストを下げられるか、その方法をご紹介します。
仕様変更でコストダウン!見直せる項目はここ
外壁塗装には「変えても品質に大きく影響しないが、費用に直結する項目」がいくつかあります。
たとえば…
- 塗料のグレードを1ランク下げる
→ フッ素 → シリコンに変えるだけで数十万円の節約に - 付帯部を最低限に絞る
→ 雨樋や破風の塗装を次回に持ち越すなど - カラーリングやデザインの要望をシンプルにする
→ ツートンカラー → 単色仕上げに変更
もちろん、むやみに削ると後悔することもあるので、どこまで妥協できるかはプロと相談しながら決めるのがベストです。
火災保険・補助金制度を活用できる場合も
もしも風災・雪害・地震による外壁の破損や屋根の被害が見られる場合は、火災保険が使える可能性があります。
- 台風で雨樋が壊れた
- 強風で屋根の一部が飛んだ
- 雨漏りの原因が風災と認定された など
火災保険で補修費用をカバーできれば、自己負担を大きく軽減できる場合もあります。
また、自治体によっては外壁塗装に対するリフォーム補助金が出るケースもあります。
市区町村のホームページなどで確認してみるのもおすすめです。
地元密着の職人直営店なら中間コストをカットできる
「ハウスメーカーや営業会社を通さず、直接職人さんに頼めば安くなる」
これは事実です。
というのも、以下のような中間マージンが発生しないからです。
- 大手リフォーム会社:施工費の30〜40%を中抜き
- 営業代行会社:成約報酬として数十万円加算
- ポータルサイト経由:紹介手数料が上乗せ
一方で、地元の塗装業者に直接見積もりを依頼すれば、余計な手数料がかからず、施工の内容も細かく相談できるメリットがあります。
ただし「安さ重視で選ぶと失敗する」ケースもあるため、次章ではそのあたりも含めて最後にまとめていきます。



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まとめ|「なぜ高いのか?」を理解して判断すれば安心
外壁塗装の費用が相場より高くなると、不安になってしまうのは当然です。
ですが、高いには高いなりの理由がある場合も多く、すべてが悪質なわけではありません。
この記事では、高額になってしまう主な要因として以下のような点を解説してきました。
- 劣化の進行や補修の必要性
- 塗料のグレードや仕様の選択
- 足場や立地の条件
- 付帯部の追加塗装
- 業者の選び方や中間マージンの有無
まずは自宅の状態と希望する工事内容を冷静に見つめた上で、
相見積もりをとって比較し、明細内容に納得できる業者を選ぶことが、満足のいく塗装工事への第一歩です。
また、「費用を抑えたいけど品質も大事」という方は、
塗装専門の一括見積もりサービスなどを活用して、信頼できる職人直営店に相談してみるのもおすすめです。
あなたの大切な住まいを長く守るためにも、
「安いだけで選ばず、納得のいく塗装工事」を実現してくださいね。
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一般的な比較サイトや紹介サービスでは、
営業会社や仲介業者が間に入る
ことで、 実際の工事費用に「中間マージン」が上乗せされてしまうことも少なくありません。
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