外壁塗装の費用は30万？100万？一軒家の広さ別に料金を比較してみた

「外壁塗装って、30万円で済む家もあれば、100万円以上かかる家もある…この差って何？」
そう疑問に感じている方は多いのではないでしょうか。私自身、外壁塗装の見積もりをいくつも比較してきた経験がありますが、「家の広さ」や「仕様」によって驚くほど差が出ます。

この記事では、一軒家の坪数別に外壁塗装の相場を比較しながら、なぜ価格差が出るのか、どこをチェックすれば費用の妥当性がわかるのかを徹底解説していきます。

「適正価格で塗装したい」「見積もりの内容がよくわからない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

外壁塗装の費用はなぜここまで差が出るのか？

「外壁塗装は30万円からできます」と聞いたことがある方もいれば、100万円を超える見積もりに驚いた方もいるかもしれません。実際に、一軒家の塗装費用には非常に大きな幅があるのが現実です。

しかし、これは業者によって料金がバラバラというわけではなく、施工内容や条件の違いが金額差を生んでいるのです。

主な費用差の要因はこの4つ

1. 建物の広さ（延床面積・外壁面積）

当然ながら、建物が大きければ外壁の面積も多くなり、塗料の量や作業日数も増える＝費用が上がるという構図です。
※30坪前後の家と40坪超の家では20万円以上差が出ることも。

2. 使用する塗料のグレード

アクリル・シリコン・フッ素・無機など、塗料のグレードによって1㎡あたりの単価が2倍以上変わることもあります。耐久性が高いほど費用も高くなる傾向です。

3. 劣化の進行具合と下地補修の有無

ひび割れや苔・カビ・旧塗膜の剥がれなどが多い場合、下地補修や洗浄の手間が増える分、施工費が高くなります。

4. 屋根や付帯部も含めるかどうか

「外壁だけ」で済むか、「屋根＋外壁＋雨樋などの付帯部」まで塗るかで総額が20万〜40万円以上変わることもあります。

「一式○○万円」は危険な場合も

見積書で「塗装一式 90万円」と書かれていても、その中に何が含まれているかは業者によって違います。
足場代、付帯部、下塗り・上塗りの回数、保証内容などが曖昧なまま契約してしまうと、後から追加費用が発生する恐れも。

だからこそ、次章では実際に「坪数ごとにどれくらいの費用がかかるのか？」を具体的に見ていきましょう。

【坪数別】一軒家の外壁塗装費用目安｜25坪〜40坪でどう違う？

外壁塗装の費用は「坪数が大きいほど高くなる」というのが基本ですが、実際の見積もりでは“延床面積”ではなく“外壁面積”をもとに金額が算出されます。
そのため、家の形や2階建てか平屋かなどによっても、同じ坪数でも塗装面積と費用は変動します。

以下はあくまで目安ですが、実際の現場で多いケースをもとに、坪数ごとの相場を整理しました。

坪数別：外壁塗装の相場（シリコン塗料使用／2階建て前提）

坪数（延床）	外壁面積の目安	費用相場（税込）	備考例
25坪	約100㎡	70万〜90万円	小さめの一戸建て、付帯部少なめ
30坪	約120㎡	80万〜110万円	標準的な2階建て
35坪	約140㎡	90万〜120万円	ベランダ・下屋あり
40坪	約160㎡	100万〜130万円	広めの一軒家、屋根塗装併用も多い

覚えておきたい：面積が広がると“塗装費だけでない部分”も増える

坪数が増える＝塗料量が増えるのは当然ですが、それ以外にも：

• 足場が大きくなる（→費用＋2〜5万円）
• 軒天や雨樋などの付帯部の数が増える（→費用＋5〜10万円）
• 補修箇所も広がりやすくなる（→下地補修費が増加）

というように、単価以外の部分で費用が膨らむことも珍しくありません。

「相場＝あくまで目安」である理由

最終的な金額は、以下の条件でも変わります：

• 使用塗料のグレード（シリコン／フッ素／無機 など）
• 下地の劣化具合や補修の有無
• 屋根やベランダ、外構とのセット工事かどうか
• 施工時期（繁忙期・閑散期の価格差）

次の章では、この「金額の中身がどう構成されているのか？」を詳しく掘り下げていきます。
「塗料だけでこんなに高いの？」という疑問が解消されるはずです。

塗装費用の内訳を分解！どこにいくらかかっている？

「外壁塗装：100万円」とだけ見ても、その中にどんな費用が含まれているのかがわからなければ、価格の妥当性は判断できません。

この章では、外壁塗装工事の費用構成を“中身”から整理して、見積もり書を見たときにチェックすべき項目を解説します。

外壁塗装の費用は「6つの要素」で構成されている

内訳項目	費用目安（30坪の場合）	内容
足場設置費	15万〜25万円	仮設足場＋安全対策用シートなど
高圧洗浄費	1万〜3万円	外壁の汚れやカビを落とす下準備
養生費	1万〜2万円	塗装しない部分（窓・植木など）を保護する作業
塗料・材料費	20万〜40万円	外壁材に応じた塗料・下塗り材・シーラー等
人件費（施工費）	30万〜50万円	職人の施工費用（人数・日数により変動）
雑費・管理費	2万〜5万円	運搬費・事務手数料・現場管理費など

※上記はあくまで目安であり、建物の劣化状態や塗料のグレードで変動します。

「塗料代だけ安くても意味がない」理由

たとえば、安い塗料を使えば材料費は抑えられますが、その分耐久性が低く、5〜6年で再塗装が必要になる可能性もあります。
長期的な視点で見ると、人件費・足場代を何度も払うことになるため、むしろ割高になるケースもあります。

「一式」表記の落とし穴

よくある失敗パターンが、「外壁塗装一式 ○○万円」というざっくり見積もりに飛びついてしまうこと。
この場合、どの工程にどれだけ費用が割かれているかが不透明になり、後から「それは別料金です」と言われかねません。

明細は細かいほど安心。優良業者ほど「塗装面積×単価」「工程ごとの費用」を明示しています。

塗料の種類でどう変わる？耐久年数と価格の相場比較

外壁塗装の費用を大きく左右する要素のひとつが「塗料の種類」です。
同じ建物・同じ面積でも、選ぶ塗料によって数十万円単位で費用差が出ることもあります。

ただし、高ければ良いというものではありません。耐久年数やライフサイクルに合わせた選択が重要です。

主要な塗料の種類と価格・耐用年数の目安

塗料の種類	耐久年数の目安	30坪の費用相場（税込）	特徴と選ばれる理由
アクリル	約5〜7年	60万〜75万円	最安値だが耐久性が低く最近は非推奨
ウレタン	約7〜10年	70万〜90万円	柔軟性あり。低価格帯だが徐々に減少中
シリコン	約10〜13年	80万〜110万円	標準的な価格と性能。現在の主流
ラジカル制御	約12〜15年	90万〜115万円	紫外線に強く、コスパ良好。人気上昇中
フッ素	約15〜20年	110万〜140万円	高耐久。長期視点で見れば割安になることも
無機塗料	約20年以上	130万〜160万円	超高耐久。価格も最上位

※面積・施工範囲により変動あり。上記は30坪戸建てを基準とした総額目安。

どれを選ぶべきか？プロの視点からのアドバイス

• 10年以上住む予定があるなら、シリコン以上がおすすめ。
• 「次回の塗り替えを10年以上先にしたい」ならフッ素や無機系も検討。
• 短期で売却・転居予定があるなら、コスト重視でウレタンも選択肢。

塗料は一度塗ったら何年も家を守る“バリア”の役割を果たします。
多少初期費用が高くても、塗り替え頻度が減ればトータルコストは下がるケースも少なくありません。

「外壁塗装：100万円」とだけ見ても、その中にどんな費用が含まれているのかがわからなければ、価格の妥当性は判断できません。

この章では、外壁塗装工事の費用構成を“中身”から整理して、見積もり書を見たときにチェックすべき項目を解説します。

外壁塗装の費用は「6つの要素」で構成されている

内訳項目	費用目安（30坪の場合）	内容
足場設置費	15万〜25万円	仮設足場＋安全対策用シートなど
高圧洗浄費	1万〜3万円	外壁の汚れやカビを落とす下準備
養生費	1万〜2万円	塗装しない部分（窓・植木など）を保護する作業
塗料・材料費	20万〜40万円	外壁材に応じた塗料・下塗り材・シーラー等
人件費（施工費）	30万〜50万円	職人の施工費用（人数・日数により変動）
雑費・管理費	2万〜5万円	運搬費・事務手数料・現場管理費など

※上記はあくまで目安であり、建物の劣化状態や塗料のグレードで変動します。

「塗料代だけ安くても意味がない」理由

たとえば、安い塗料を使えば材料費は抑えられますが、その分耐久性が低く、5〜6年で再塗装が必要になる可能性もあります。
長期的な視点で見ると、人件費・足場代を何度も払うことになるため、むしろ割高になるケースもあります。

「一式」表記の落とし穴

よくある失敗パターンが、「外壁塗装一式 ○○万円」というざっくり見積もりに飛びついてしまうこと。
この場合、どの工程にどれだけ費用が割かれているかが不透明になり、後から「それは別料金です」と言われかねません。

明細は細かいほど安心。優良業者ほど「塗装面積×単価」「工程ごとの費用」を明示しています。

付帯部（雨樋・破風板・軒天）も忘れずに！追加費用の目安

外壁塗装というと、外壁の面だけをイメージされる方が多いですが、実際の塗装工事では「付帯部（ふたいぶ）」と呼ばれる細かなパーツの塗装も必須です。

これらは建物の美観だけでなく、防水性や耐久性にも直結するため、セットで塗装しておかないと劣化の原因になってしまうことも。

主な付帯部とその費用相場（30坪一軒家の場合）

付帯部の名称	内容例	費用目安（税込）
雨樋（あまどい）	軒樋・縦樋の塗装	2万〜5万円
破風板（はふいた）	屋根の先端部分。雨の吹き込みを防ぐ	2万〜4万円
軒天（のきてん）	軒裏の天井部分	1万5千〜3万円
水切り・帯板	壁と基礎の境目、装飾の横帯	1万〜2万5千円
ベランダ防水	FRP防水トップコートの再塗装など	3万〜6万円

なぜ付帯部の費用が「抜けている」ことが多いのか？

実は見積もり書の中には、「外壁塗装一式」としか書かれておらず、付帯部が含まれているのか明記されていないケースもよくあります。

こうした場合、工事開始後に「破風板は別料金です」と言われたり、見積外の費用として後出し請求されるリスクがあります。

トータルの見た目と耐久性にも関わる重要ポイント

付帯部を塗装せずに外壁だけをきれいにしてしまうと、色の差や汚れが目立って見た目がアンバランスになることも。
さらに、劣化が進むと雨漏り・腐食・剥がれなどの建物トラブルにも発展しかねません。

外壁塗装を行うなら、必ず「付帯部も一緒にやるかどうか」を見積もり段階で明確にすることが重要です。

節約できる？外壁塗装の費用を抑える5つの工夫

外壁塗装はどうしても高額になりがちですが、ちょっとした工夫で数万〜十数万円単位の節約が可能です。
ただし、価格だけを追い求めてしまうと、後悔する可能性もあるため、「品質を保ったうえで節約する」ことが大前提です。

ここでは、プロの目線でおすすめできる5つの節約方法をご紹介します。

① 相見積もりを3社以上取る

もっとも効果的なのがこれです。業者によって見積もりの基準や提案内容が大きく異なるため、比較すれば適正価格が見えてきます。
1社だけだと、高いか安いかの判断ができません。比較しただけで10万円以上の差が出た事例も多数あります。

② 過剰な塗料グレードを選ばない

無機やフッ素塗料は魅力的ですが、築浅や将来的に住み替えを予定している方にはオーバースペックなことも。
その分をシリコンやラジカルにグレードダウンすることで、10〜30万円のコストカットが可能です。

③ 閑散期（冬や梅雨明け）を狙う

塗装業界は3月〜6月、9月〜11月が繁忙期です。
反対に、1〜2月や真夏は比較的予約が取りやすく、価格交渉に応じてもらえるケースも多いです。
「時期を選ぶだけで見積額に差がつく」こともあります。

④ 助成金・補助金制度を活用する

自治体によっては、省エネ塗料の使用や外装リフォームに補助金が出る制度もあります。
「○○市 外壁塗装 助成金」で検索すると、対象の制度が見つかる可能性があるため、必ずチェックしてから業者に相談しましょう。

補助金や助成金については「知らないと損する！外壁塗装の補助金・助成金制度【今すぐ申請OK｜完全保存版】」で細かく解説していますので、ぜひご覧ください。

⑤ 付帯部の塗装を優先順位で分ける

すべてを一度に塗装せず、「今回は外壁と屋根、破風と雨樋は次回」といった施工範囲の調整によって費用をコントロールできます。
ただし、塗料の色あいがズレる可能性があるため、業者に仕上がりイメージを相談しながら判断するのがベストです。

節約を狙うなら、「安い業者」ではなく、「適正価格でムダのない提案をしてくれる業者」を選ぶのが鉄則です。

見積もりは比較が命！相場を知るための見積もり活用術

外壁塗装で後悔しないためには、複数社から見積もりを取り、内容をしっかり比較することが不可欠です。
特に一軒家の塗装費用は幅があるため、「30万円安いけど内容が違う」「高いと思ったけど内容は充実していた」というケースも珍しくありません。

なぜ“1社だけの見積もり”が危険なのか？

1社だけに見積もりを依頼すると、その金額が高いのか安いのか、妥当かどうか判断できません。
さらに、強引な営業トークで即決を迫られた場合、比較材料がないまま契約してしまい、あとで「もっと安くできた」と後悔する可能性も大きくなります。

比較すべき5つの見積もり項目

1. 塗装面積と単価（㎡数の根拠があるか）
2. 塗料の種類・グレード・メーカー名が明記されているか
3. 足場や養生・高圧洗浄・付帯部などの作業工程が明確か
4. 塗装回数（下塗り・中塗り・上塗り）が明記されているか
5. 保証内容やアフターサービスが記載されているか

このように、「金額」ではなく「中身」で比較する姿勢がとても大切です。

相見積もりをスムーズに取る方法

手間をかけずに複数社から見積もりを取りたい場合は、一括見積もりサイトの利用もおすすめです。
地域密着の塗装業者を自動で比較できるため、「相場感がすぐにわかる」「しつこい営業が少ない」「無料で使える」などのメリットがあります。

※例：くらべる職人、ヌリカエ、外壁塗装の窓口 など

見積もり比較で見るべきは「誠実さ」

最後に重要なのが、価格や内容に加えて“担当者の対応”です。

• 質問に対して丁寧に説明してくれるか
• 契約を急かさず、冷静に比較する時間をくれるか
• 言葉遣いや態度に安心感があるか

このような姿勢が、工事中〜アフターサポートまでの信頼性につながります。

よくある質問Q&A｜費用・相場・見積もりの不安を解消

外壁塗装の費用や見積もりに関しては、初めての方ほど不安や疑問が尽きないものです。
ここでは、実際に多く寄せられる質問をもとに、よくある疑問とその答えをまとめました。

Q1. 外壁塗装の費用って本当に30万円で済むこともある？

A. 条件によっては可能ですが、非常に限定的です。
たとえば、建坪が15坪程度の小規模住宅で外壁の劣化が軽微、塗料も安価なものを使う場合なら30万〜50万円で済むことも。ただし、足場や付帯部を含まない「塗装のみ」価格の場合が多く、現実的には60万円以上を見ておく方が安心です。

Q2. 坪数と外壁面積の関係がよくわかりません…

A. 一般的に「延床面積（坪数）×1.2〜1.4倍」が外壁面積の目安になります。
たとえば30坪の家なら、外壁面積は約100㎡〜120㎡。正確には建物の形や階数にもよりますが、この計算式を使えばざっくりとした相場感がわかります。

Q3. 値引き交渉ってしてもいいの？

A. はい、しても大丈夫です。ただしやり方が大切です。
「他社の見積もりではもう少し安かった」とやんわり伝えるのがベスト。
5〜10％程度の値引きは現実的ですが、極端に値切ろうとすると信頼関係にヒビが入る可能性もあるため、相場や内容を把握したうえで冷静に相談しましょう。

Q4. キャンペーン価格やチラシの「激安プラン」は信じていい？

A. 条件が細かく設定されているケースが多いので要注意です。
「25坪以下」「屋根なし」「付帯部除外」など、あくまで一部条件を満たした場合のみ適用される価格であることが大半。
最終的な見積もりが高額になるケースもあるため、広告価格は“最低ライン”と捉えるのが現実的です。

Q5. 一括見積もりサイトって安全？しつこく営業されない？

A. サービスによって異なりますが、
「しつこい電話なし」「メール中心の対応」など配慮されたサイトを選べば安心です。
実際に利用者満足度の高いサイトでは、対応の早さ・業者の質・比較のしやすさに定評があります。
自分で一社ずつ調べる手間を省きたい方にはおすすめです。

まとめ｜30万か100万か？一軒家塗装の費用を正しく判断するには

外壁塗装の費用は、「一軒家」とひとことで言っても、建物の広さ・塗装面積・塗料の種類・付帯部の数・業者ごとの施工内容によって、大きな差が生まれます。

30万円で済む場合もあれば、100万円を超えるケースもあるのは、こうした要素が重なった結果なのです。

本記事で押さえておきたい要点

• 相場は坪数によって変わるが、30坪＝80万〜110万円がボリュームゾーン
• 「塗料のグレード」「付帯部」「下地補修」も価格に影響
• 見積もりは1社ではなく3社以上を比較するのが必須
• 「一式○○円」の見積もりは避け、内訳が明確なものを選ぶ
• 無理な節約より、「長持ち×コスパ」を意識した選択が重要

納得いく塗装費用にするための次の一歩

「高すぎる？」「妥当なの？」と迷っている方は、まず自宅の条件に合った相場を知ることから始めてみましょう。

そして、複数の業者から無料見積もりを取り、内容・価格・担当者の対応を比較することで、自信を持って契約できるようになります。