助成金でトクする外壁塗装のコツ｜申請から工事までの流れを全解説

「外壁塗装の助成金って本当に使えるの？」「何から始めればいいの？」
そんな疑問をお持ちの方は少なくありません。私も自宅の外壁リフォームを考えたとき、調べても情報がバラバラで混乱しました。

実は外壁塗装に使える助成金は、うまく活用すれば10万円〜30万円近くお得になることも。でも、制度には細かいルールや期限があり、「知らずに損した」という声も珍しくないのです。

この記事では、外壁塗装で助成金を使うための手順から注意点、業者選びのコツまでを、現役の塗装ライターであり宅建士でもある私がわかりやすく解説します。

「せっかくなら1円でもお得に塗り替えたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

外壁塗装に使える助成金とは？制度の仕組みをやさしく解説

外壁塗装にかかる費用は、一般的な戸建て住宅でも70万〜150万円前後と決して安くはありません。そこで注目されているのが、国や自治体が用意する「住宅リフォーム助成金・補助金」です。

「助成金って公共施設だけのものじゃないの？」と思うかもしれませんが、実は多くの自治体で個人住宅の外壁塗装にも使える制度が設けられています。

助成金とは？

助成金とは、一定の条件を満たせば返済不要でもらえるお金のこと。外壁塗装においては、遮熱・断熱などの省エネ性能の向上や、地域経済の活性化（地元業者の活用）を目的として支給されるケースが多いです。

どこが制度を出しているのか？

外壁塗装に関する助成金は、大きく以下の3パターンに分類されます。

• 国（例：こどもエコすまい支援事業、次世代省エネ住宅補助など）
• 都道府県（例：断熱改修支援、気候変動対策支援など）
• 市区町村（例：住宅リフォーム補助金、住環境改善助成など）

中でも市区町村の制度が一番現実的で使いやすいと言われており、埼玉・東京・千葉などの首都圏でも多くの地域で実施されています。

助成金の金額と利用傾向

支給額はおおむね5万円〜20万円前後。なかには30万円以上の補助を出す自治体もありますが、いずれも予算上限があるため早い者勝ちの傾向です。

たとえば「先着100件まで」や「年度内予算がなくなり次第終了」といった条件が付きやすいため、「気づいた時には締め切られていた」という声も多く聞かれます。

制度を活用するには「タイミング」と「正しい手順」が重要

助成金は、塗装工事の「契約前」に申請しないと対象外となる場合がほとんどです。また、「工事を地元業者に依頼すること」「市税の滞納がないこと」「過去に同じ助成を使っていないこと」などの条件もあるため、事前の情報収集が欠かせません。

「助成金＝無料でお金がもらえるラッキー制度」と思い込むと、意外な落とし穴にはまることも。だからこそ、正しい知識を持って進めることが大切です。

助成金が使える条件と対象となる工事の種類

助成金制度を活用したい場合、まず確認すべきなのが「自分の家や工事内容が対象になるのか？」という点です。ただ「外壁塗装をしたい」というだけでは補助が受けられないケースもあるため、事前に条件をしっかり押さえておきましょう。

対象となる住宅の条件

自治体によって細かな違いはありますが、一般的には次のような条件が設定されています。

• 自身が居住している住宅（賃貸や空き家は対象外が多い）
• 所有者本人が申請すること
• 市区町村内にある住宅であること
• 市税などを滞納していないこと

持ち家で、きちんと住民登録されている場合は、比較的条件をクリアしやすいです。

対象となる工事の種類

助成金の対象になる外壁塗装には、「どんな目的で工事するか」が重要になります。よくある対象工事の具体例は以下のとおりです。

• 遮熱・断熱塗料を使った外壁塗装（省エネ改修）
• 老朽化した外壁の塗り替え（住宅の長寿命化）
• 外壁のひび割れ補修を含む塗装工事（安全性の確保）
• 屋根と外壁を一体で行う外装リフォーム（断熱・耐震性能向上）

※単なる色替えや美観目的だけの塗装は対象外となる場合があります。

また、外壁だけでなく、屋根・雨樋・ベランダ防水・シーリングの打ち替えなども含めた「外装リフォーム」として申請できる場合もあります。対象工事が広がる分、助成金額も上がる傾向にあるので要チェックです。

地元業者の利用が必須になるケースも

多くの自治体では、「工事を市内または県内の業者に依頼すること」が補助条件になっています。これは地元経済の活性化を目的とした制度設計のためで、ハウスメーカーや大手チェーン店を使った場合には対象外になることも。

申請前には必ず「この業者で大丈夫か？」を確認することが重要です。

助成金申請の流れ｜塗装前から完了までのステップ

外壁塗装の助成金は、「とりあえず申請すればもらえる」というものではありません。適切なタイミングと正しい手順を踏むことで、スムーズに申請・受給につなげることができます。

ここでは、申請から工事完了までの一連の流れをわかりやすく解説します。

1. 自治体の助成制度を調べる

まずは、ご自身が住んでいる市区町村で外壁塗装の助成制度があるかどうかを調べましょう。多くの場合、役所のホームページに掲載されています。

「外壁塗装　助成金　○○市（住んでいる市区町村）」で検索すると見つかりやすいです。

外壁塗装で利用ができる助成金や補助金一覧を地域別に解説しています。
東京都の助成金・補助金一覧
埼玉県の助成金・補助金一覧
千葉県の助成金・補助金一覧
神奈川県の助成金・補助金一覧

2. 業者に見積もりを依頼する（複数社が理想）

助成金の申請には「見積書の提出」が必須になるため、事前に業者から正式な見積もりをもらう必要があります。この段階で2〜3社から相見積もりを取っておくと、価格の妥当性も確認できます。

また、自治体によっては「市内業者に限る」などの条件もあるため、業者選びは慎重に。

3. 申請書類を役所に提出する

見積書が揃ったら、必要な書類一式を役所へ提出します。一般的に必要なものは以下のとおりです。

• 申請書（自治体の所定様式）
• 工事見積書
• 工事内容の図面や仕様書
• 住宅の登記簿や本人確認書類
• 納税証明書

※書類に不備があると再提出になることもあるため、業者に相談しながら準備しましょう。

4. 交付決定通知を待つ（承認前に工事NG）

提出後、役所による審査期間があります。この間に工事を始めてしまうと助成金が無効になる場合があるので注意が必要です。

交付が決定すると「交付決定通知書」が届き、ここで初めて工事に着手できます。

5. 工事着工〜完了（業者が主体）

交付決定後は、業者とスケジュールを調整して工事を進めていきます。外壁塗装の工期は一般的に7〜14日程度が目安です。

この期間中に役所の職員が確認に来るケースもあります。

6. 完了報告書と領収書を提出

工事が終わったら、完了報告書と領収書を提出します。これも業者がサポートしてくれる場合が多いので、事前に流れを確認しておくと安心です。

7. 助成金の振込

すべての手続きが完了したあと、数週間〜1か月程度で助成金が口座に振り込まれます。時期や金額については、交付決定時の通知書に記載されていることが多いです。

申請ミスに注意！よくあるNG例とその対処法

外壁塗装の助成金は、制度をうまく活用すれば大きな節約につながりますが、ちょっとした申請ミスで補助が受けられなくなるケースも珍しくありません。ここでは、よくある失敗例とその回避法をまとめました。

工事着工前に申請していない

最も多いミスのひとつが「工事を始めてから申請した」というケースです。多くの自治体では、「交付決定通知」より前に工事を開始すると対象外となるルールがあります。

対処法：
見積もりが出たらすぐに自治体へ相談し、工事スケジュールは申請後に調整しましょう。

市外業者に依頼してしまった

「大手だから安心」と思って市外の業者に依頼してしまい、助成金の対象外になることもあります。自治体の経済支援策として地元業者に限定している場合が多いのです。

対処法：
必ず「助成金の申請に対応している市内業者か」を確認したうえで依頼しましょう。

見積もりが簡略すぎてNG

「塗装工事一式」など、ざっくりとした見積書では審査が通らないこともあります。塗料の種類、塗装面積、単価などが明記されていないと、役所が工事の妥当性を判断できません。

対処法：
項目が細かく明記された「詳細見積書」を出してくれる業者を選ぶのが鉄則です。

申請書類の記入ミス・漏れ

慣れない書類作成でつい誤記や記入漏れをしてしまうと、再提出が必要になったり、期限に間に合わなくなったりする可能性があります。

対処法：
事前に役所の窓口に相談したり、提出前に業者にチェックしてもらうと安心です。

納税証明書の期限切れ

助成金申請には「市税を滞納していない証明書」が必要ですが、取得からの有効期限が定められている場合もあります。

対処法：
最新の証明書を発行して、1か月以内に申請するのが安全です。

外壁塗装の助成金を最大限活かす3つのコツ

助成金制度はうまく使えば工事費用を数万円〜十数万円節約できますが、使い方を間違えると逆に損をしてしまうこともあります。ここでは、助成金の効果を最大化するための3つのポイントを解説します。

1. 助成金に対応した「地元業者」を選ぶ

助成金は「地元経済の活性化」を目的としているため、市内や県内の登録業者でないと対象外になるケースがほとんどです。

おすすめの選び方：
・自治体の公式サイトに載っている業者リストを参考にする
・「助成金申請サポート可」と明記している業者に相談する
・過去の申請実績があるか確認する

助成金の知識がある業者なら、申請書類の準備や注意点も一緒に教えてくれます。

2. 申請スケジュールを逆算して動く

外壁塗装の助成金は「申請が先、工事は後」です。スケジュールを誤ると申請自体が無効になるリスクも。

失敗しないポイント：
・予算が4月にスタートする場合、2月〜3月に調査・業者選定を終えておく
・申請から交付決定まで1〜3週間ほどかかるため、余裕をもって申請する
・梅雨前・秋口の人気シーズンは予約が混みやすいので早めに動く

3. 補助上限額ギリギリまで有効活用する

せっかくの助成金制度、上限額まで使わないのはもったいないです。例えば「上限10万円」の制度で9万円分しか対象にならなければ、差額分はもらえません。

上手な活用法：
・ついでにベランダ防水や雨樋補修など、他の対象工事も組み込む
・必要な付帯工事を事前に洗い出して見積もりに入れておく
・将来的に必要な塗装箇所があれば同時に施工を検討する

業者によっては「助成金に合わせた最適プラン」を提案してくれるところもあります。

実際に助成金を使った人の事例を紹介｜どれくらい得する？

外壁塗装の助成金といっても、「実際にどれくらい得するの？」と疑問に思う方も多いはずです。ここでは、実際に助成金制度を活用して塗装工事を行ったご家庭の事例を、金額感とともに紹介します。

事例1：埼玉県さいたま市｜省エネ塗料で10万円の補助

築18年の戸建て住宅に住むAさんは、外壁の劣化が気になり始めたタイミングで遮熱塗料による塗装を検討。市の省エネリフォーム助成金を調べたところ、遮熱塗料が対象になることが判明しました。

• 工事費用：約110万円
• 申請内容：遮熱塗料の使用による外壁塗装
• 受け取った助成金：10万円
• 結果：自己負担は実質100万円に。書類は業者がサポートしてくれてスムーズだったとのこと。

事例2：神奈川県相模原市｜外壁＋屋根で合計15万円の補助

築25年のBさん宅は、外壁と屋根の傷みが進行していたため、まとめて塗装工事を実施。市のリフォーム支援制度では、「外壁＋屋根」のセット工事が対象で、助成金の上限が高めに設定されていました。

• 工事費用：約170万円
• 申請内容：断熱塗料での外壁と屋根の同時施工
• 受け取った助成金：15万円
• 結果：高額工事だったため助成額のインパクトも大きく、家全体が見違えるほどきれいに。

事例3：千葉県柏市｜雨漏り修繕も含めて助成対象に

外壁のひび割れが進行し、雨漏りも発生していたCさん宅では、防水処理を含む外壁塗装を実施。柏市では「老朽化による住宅性能改善」も助成対象になっていたため、修繕＋塗装で補助金を申請しました。

• 工事費用：約130万円
• 申請内容：シーリング補修＋防水塗装
• 受け取った助成金：8万円
• 結果：急な出費だったが、助成金で家計への負担が軽減されたとのこと。

このように、助成金は条件次第で「5万円〜15万円前後」の節約につながるケースが多いです。業者に申請サポートを依頼することで、スムーズに活用できたという声も目立ちます。

よくある質問Q&A｜塗装前に知っておきたいこと

外壁塗装の助成金や補助金を検討していると、分からないことや不安なことが次々と出てくるものです。ここでは、よくある質問にQ&A形式でお答えします。

Q1. 助成金って必ずもらえるの？

A. 条件を満たして申請が通れば支給されますが、予算上限や期間の終了により打ち切られるケースもあります。早めの行動が重要です。

Q2. 工事が終わってからでも申請できる？

A. 原則NGです。申請前に工事を始めると対象外になる自治体が多いため、事前申請を徹底しましょう。

Q3. 業者が申請を代行してくれるの？

A. 一部の業者では申請サポートや代行を行っている場合があります。ただし、正式な申請はあくまで施主本人が行う必要があることも多いため、事前に確認を。

Q4. 助成金を使うと工事の品質が下がる？

A. そんなことはありません。むしろ市が定めた基準を満たす必要があるため、一定の品質が担保されやすいとも言えます。

Q5. 塗装以外にも使える補助はある？

A. はい。屋根の修繕、防水工事、断熱窓の設置なども対象になるケースがあります。併用できる工事がないか業者と一緒に確認すると良いでしょう。

このQ&Aを参考に、外壁塗装の不安や疑問をひとつずつ解消していきましょう。

まとめ｜助成金を活用して外壁塗装をお得に！

外壁塗装の費用は決して安くありません。だからこそ、各自治体の助成金制度をうまく活用することが、家計にも住宅の寿命にも大きなプラスになります。

この記事では、以下のポイントを解説しました。

• 外壁塗装で使える助成金・補助金の種類と申請の流れ
• 埼玉県・千葉県・神奈川県などの市区町村別制度の例
• 助成金を有効活用する3つのコツ
• 実際に助成金を使った人の体験談
• よくある質問とその回答

そして何より大切なのは、「助成金ありき」で外壁塗装を計画すること」です。
申請のタイミングや業者選びひとつで、10万円以上の差が出ることも珍しくありません。助成金については「知らないと損する！外壁塗装の補助金・助成金制度【今すぐ申請OK｜完全保存版】」でも解説しています。

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